2020年は劇場公演は中止します

 演劇企画「ある」のサイトをご覧下さりありがとうございます。舞台公演を2018年以来、休止している中、ご覧くださる方がいらっしゃる事、感激しております。

 コロナ禍の中、公演の是非に関していろいろな意見がございます。演劇企画「ある」は現状を冷静に分析して、劇場公演は取りやめました。台本はできていたのですが・・・。理由は感染予防対策を徹底できないことです。客席数を減らし、感染予防のための人員や薬品の手配などが演劇企画「ある」の経済規模ではできないからです。これまで公演できた事自体が奇跡的だとも思っております。この状況の中で、これまで以上に死にものぐるいで公演することは、スタッフ・キャストを疲弊させることになります。いえ、率直に申し上げますと、主宰者である私自身が完全に潰れてしまいます。当面、劇場公演は中止にします。その間に学べること、演劇に携わるものとして身につけておくべきことは、数限りなくあります。次回劇場でお会いできるときに、大きく成長した舞台演劇を皆様と共有します。コロナ禍の中だからこそ、人と人が同じ空間で出会う事、「直(ジカ)」の存在の素晴らしさが明らかになってきています。生身の人間が「ある」ことは、演劇企画「ある」の原点ですから。

 皆様とお会いできる日を楽しみにしております。

演劇企画「ある」のちらしの作成者、「かみや」さんが装丁と装画をされた本が出版されました!

カレル・チャペック戯曲集Ⅱ

白い病気

マクロプロスの秘密

栗栖茜・訳

海山社

 演劇企画「ある」は2018年にカレル・チャペック原作の山椒魚戦争を上演したことが縁となって、この素晴らしい本を世に送るお手伝いができました。是非読んでみてください。

 白い病気は、疫病の世界的大流行がおきた世界を描いています。その世界に、現実の1937年の世界情勢が絡んできます。寓話として描きたかったのでしょう、私の中では人形劇が頭の中で動き始めました。しかし挿絵は、上記のような絵。現代的なSF。人形劇のような言葉と展開、SFのような少し怖い絵、COVID-19、そして1937年のヨーロッパ情勢(ミュンヘン会談は1938年)これらがぐるぐる回って、とても刺激的な時間を過ごせました。

 マクロプロスの秘密は、「健康」とは何かを扱っています(詳しく言うとネタバレになるので、この程度にします)ただ、健康とは、生きるとはというテーマは、チャペックのあと世界各国のSF作家や漫画家、それこそ手塚治虫までがテーマとして取り上げています。元祖を読んでいる感じでした。

 チャペックはあらゆる問題に極めて敏感で、今後人類にとって大きな問題になる主題を抽出する能力は天才的だと思います。彼の作品は新しい作品を生む「種」がぎっしり詰まっています。

 

海山社 http://kaizansha.com/index.html

 


 2020年夏の公演は、チェーホフ短編集をもとにした作品「チェーホフがいっぱい(仮題)」を上演予定でしたが、ラジオ放送のような形で放送できないか考えています。もともとは、語り物・芝居・パントマイム・朗読などで一九世紀のロシアを通じて現代の日本とそこに住む人々の姿を映し出します。言葉と声、語る演者の身体を通して想像力を広げる楽しさを体験していただきたかったのですが。

 ただ、ラジオ放送にしろ、YouTubeにしろ、「チェーホフがいっぱい」が放送向きかは検討中です。全く違う作品になるかもしれません。そもそも、経済事情により放送自体難しいかもしれません。声の素晴らしさを届けたいと思っています。今後もご支援ください。皆様のご支援に何杯もお答えできるよう日々精進していきます。

劇場で皆様を心よりお待ちしております。


スタッフ、助っ人を募集しております。演劇人生を豊かにしませんか。

閉塞した空気が漂う昨今ですが、だからこそ、思いっきり笑い飛ばせる楽しい演劇を一緒に作っていきたいです。ご興味のある方、少しでもお助けいただけるなら、こちら

 


演劇企画「ある」代表 堀益和枝/ theatre project ARU, Director: HORIMASU, Kazue 

連絡先/Contact Address: engekikikaku.aru@gmail.com  

上記のアドレスの全角@を半角@にしてお使いください。/Please change the double-byte@to half-width@in the above address.

Phone 88+(0)50−3575−3415(IP phone, for  residents in Japan)